HDPE遮水シート(HDPE Geomembrane / 高密度ポリエチレン遮水シート)は、高品質のバージン高密度ポリエチレン樹脂を主原料とし、カーボンブラック、酸化防止剤、紫外線吸収剤を均一に配合してブロー成形または押出キャスト工法で製造される完全不透水性の土木・環境用遮水ライナーです。
極めて優れた耐薬品性、耐候性(抗紫外線)、機械的引張強度および耐環境応力割れ性(ESCR)を備え、環境保護・産業インフラの液体漏洩防止におけるグローバル標準材料となっています。
| 項目 | 試験規格 | 単位 | 1.0 mm | 1.5 mm | 2.0 mm |
| シート厚さ(公称値) | ASTM D5199 | mm | 1.00 ± 10% | 1.50 ± 10% | 2.00 ± 10% |
| ポリマー密度 | ASTM D792 / D1505 | g/cm3 | ≧0.940 | ≧0.940 | ≧0.940 |
| 降伏引張強度(縦/横) | ASTM D6693 (Type IV) | kN/m | ≧15 | ≧22 | ≧29 |
| 破断引張強度(縦/横) | ASTM D6693 (Type IV) | kN/m | ≧27 | ≧40 | ≧ 53 |
| 降伏伸度 | ASTM D6693 | % | ≧12 | ≧12 | ≧12 |
| 破断伸度 | ASTM D6693 | % | ≧700 | ≧700 | ≧700 |
| 引裂強度(エレメンドルフ) | ASTM D1004 | N | ≧125 | ≧187 | ≧249 |
| 突刺し強さ(Puncture) | ASTM D4833 | N} | ≧350 | ≧525 | ≧700 |
| 耐環境応力割れ(SP-NCTL) | ASTM D5397 (App.) | hr | ≧ 500 | ≧500 | ≧500 |
| カーボンブラック含有率 | ASTM D4218 / D1603 | % | 2.0 〜 3.0 | 2.0 〜 3.0 | 2.0 〜 3.0 |
| 標準ロール寸法(幅×長) | — | m | 幅 5.8〜8.0m / 長 100〜210m | 幅 5.8〜8.0m / 長 70〜140m | 幅 5.8〜8.0m / 長 50〜105m |
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072-242-3708
施工背景・課題: 重金属や高濃度塩分、有機物を含む有害な浸出液が地下水系へ漏洩することを防ぐため、廃棄物処理法および技術基準省令に基づき、最高水準の遮水信頼性が義務付けられている現場。
適用構造・工法:
二重遮水システム(サンドイッチ構造): 下層から「保護用不織布 ➔ 下部HDPE遮水シート(1.5mm スムース) ➔ 漏水検知層/3次元複合排水ネット ➔ 上部HDPE遮水シート(1.5〜2.0mm 片面テクスチャー) ➔ 保護用不織布」を多層敷設。
斜面部には、覆土層や作業員の滑落を防ぐためテクスチャー(凹凸粗面)シートを採用。
技術的効果・分析:
耐薬品性: pH 2〜13の強酸・強アルカリ、浸出液中の各種化学物質や微生物分解に対して完全な不活性を維持。
非破壊検査(全数溶接保証): ダブルウェッジ熱融着による「エアチャンネル(二重溶接ビード)」を形成し、現場での空気圧保持試験により全シームの密閉性を100%保証。
施工背景・課題: 江戸時代から昭和初期に築造された全国のため池(約15万カ所)において、堤体の老朽化や地震時の液状化・すべり崩壊リスクが顕在化。従来の粘土による刃金土(はがねづち)置換工法では良質粘土の確保が難しく、工期・コストが過大だった。
適用構造・工法: 堤体上流側の斜面を法面整形後、下地にクッション用不織布を敷設し、厚さ1.5mmのHDPE遮水シートを敷設。天端部および基礎地盤境界をアンカートレンチ(定着溝)コンクリートで緊結し、表層をコンクリートブロックや客土で保護。
技術的効果・分析:
完全遮水と堤体内浸潤面の低下: 浸透流を遮断することで堤体内部の飽和を防ぎ、地震時のすべり破壊・パイピング破壊を防止。
破断伸度700%以上の変形追従性: 地震動による堤体の微小な不等沈下やクラックに対しても、破断することなく柔軟に追従。
大幅な工期短縮: 大規模な粘土盛土・転圧工程をシート敷設・融着に置き換えることで、非かんがい期の短期間で改修を完了。
施工背景・課題: 危険物屋外タンク貯蔵所において、万一のタンク破損や配管破断による油流出事故時に、土壌・地下水汚染を防止するための「防油堤(コンクリートまたは土堤)」の遮水性強化が消防法で要求。
適用構造・工法: 防油堤の内側斜面および底面全体に、耐油性・耐化学薬品性に優れた厚さ1.5mm〜2.0mmのHDPE遮水シートを敷設。既設コンクリート躯体とはSUS製押え金物およびネオプレンゴムパッキンでアンカー締結固定。
技術的効果・分析:
耐油性・耐溶剤性: 原油、重油、ガソリン、各種溶剤の直接接触に対しても膨潤・軟化を起こさず、土壌への浸透を確実に遮断。
火気厳禁エリアでの安全施工: ホットウェッジ溶接機は温度・速度制御された電気熱源を使用するため、オープンフレーム(裸火)を使わずに防爆・安全基準をクリアして施工可能。